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経営者が、社員そしてその家族の人生を意識するとき【SP-MN3 #5】

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これまでに配信した、経営に関する議論を総特集いたします。今回は、ICCカンファレンス TOKYO 2016 から、9回シリーズその(5)は、経営をシていく中で、社員やその家族の人生を背負っているんだと感じる瞬間やその心構えについて議論しました。是非ご覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級の招待制カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。参加者の募集を開始しました。


登壇者情報
2016年3月24日開催
ICCカンファレンス TOKYO 2016
Session 5C
「経営者としての心構え」

(スピーカー)
真田 哲弥
KLab株式会社
代表取締役社長CEO

杉山 全功
Emotion Intelligence株式会社
取締役

森川 亮
C Channel株式会社
代表取締役

(モデレーター)
琴坂 将広
慶應義塾大学総合政策学部
准教授(現在)

「経営者としての心構え」配信済み記事一覧

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【本編】

琴坂 経営者というのは将軍に近いところがあると思いますが、戦争する時にある人に死んでもらわなきゃいけないと。

あるチームには全滅してもらわないといけないと。そのために会社を生き残らせなければいけないと。

そういう千人とか一万人かもしれない、そういった多くの人間の人達の人生を預かっている、ということに関してどういうふうに考えていますか。

社員、そしてその家族の人生を意識するとき

杉山 別に死んでいいとは思わないですけど、ただ社員もそうですし、僕の場合社員の数×3から4かなと思ってるんですよ、家族を含めて。

そういう背景は意識する、毎回じゃないですけどね。何かの折に触れてそういう意識はありますね。社員だけじゃなくて嫁さん、子ども、親、家族がいるんだよね、と考える時がありますよね。

琴坂 逆にいうと普通は考えない。

杉山 毎日それを考えてるかっていうと嘘になりますね。

琴坂 どんな時に考えるんですか。

杉山 どんな時ですかね。上場した時はそれをすごい意識しましたね。

上場することによって会社の信用が高くなるし、新しい人の応募が増えるというのもあるんですけど、既存の社員の定着率が高まったというのがあったんですね。

何故かというと、働いてる社員のプライドというか…

琴坂 いい会社に勤めてるっていう。

杉山 親、これ他の皆さんあると思うんですけど、一応社長をやってる時は社員が結婚すると主賓で呼ばれるんですよ。そのお父さんからお酌とか来るんですけど、「うちのバカ息子が上場企業の社員で」みたいな。やっぱお父さんも嬉しいみたいな。

社員も田舎から帰ってきて、社長、田舎に帰った時に親戚の集まりの中で親父が、「出来の悪いバカ息子の会社が今度上場したらしんだよ」と酔った勢いだと思うんですけど嬉しそうに言うらしいんですよ。

そういうのを聞くとすごく思いますよね。

琴坂 逆にいうと、上手く言ってる時、何かを成し遂げた時にそういったものを感じる時がある。

杉山 社員だけじゃないんだな、と思いますよね。

琴坂 どうですか、真田さんは。

家族とか従業員とかの命運を握っている立場が経営者だと思うんですけど、そういう立場である自分、自分の意思決定がそういう人達の人生を左右しているということに関して、そもそも意識するのか。意識するとしたらどういう時ですか。

真田 一番意識したのは、当社5年前までゲーム開発とか一切やってなくて、基本受託開発中心でやってたんですね。

もともと何ヵ年かで受託開発から自社投資で開発していく事業に切り替えていく、B to BからB to Cに切り替えていくっていう戦略でした。

そうじゃないともうB to Bの受託開発だと伸び率に限度があって成長が止まってきたから、これ以上成長させようと思ったら変えないとダメだと思っていた中でゲームにいこうとした時に、今までは開発するとそれがお金になったわけですよね。

今まで見積書を書いてOKを取ってから開発をするわけです。

ところが、それが自社で作るってことは、売れない限りお金が入ってこない。しかもゲームなんて作ったことないのに売れるかどうかが分からない、という時にこれ外しまくったら、既に社員が200人近くいたんですね。

社員が10人とかのスタートアップだと身軽じゃないですか。

200人のメンバーを食わしていきながら業態転換するのは、その間お金が入ってくるのが止まるわけですよね。

日々の入金が止まることが怖かったですよね。食わしていけるかな、というところがすごい不安で、その時は非常に意識しましたね。

社員とその家族を守るための「プランB」

琴坂 その意識していることが意思決定に何か影響を与えましたか?意識するべきなんでしょうか、そもそも。

真田 意識するべきだと思います。

意思決定にものすごい影響を与えました。

もしヒットしなかった時にどうするかをヒットしなかった後になって考えるんじゃなくて、これがゲームだからヒットするかしない分からないじゃないですか。

3連続ヒットしなかったら何が起こるか、とかっていうシミュレーションをすごいしてましたね。

ヒットなんか1本目からしないと思ってたんですね。

3連続ヒットしなかったらキャッシュ(会社の現金)がどこまでなくなるかっていうシミュレーションをして、それでも会社が潰れないようにするにはどうするか、というシミュレーションを散々しましたね。

琴坂 例えばもし3連続失敗していた場合、今KLabはどうなってましたか。

真田 その時やったことっていうのはKLab Gamesという別会社を作って、ゲームを別会社でやる形をとったんですね。

当時ソーシャルゲームのブームの頃に始めていたので、ソーシャルゲームに投資した人が、(会場内の)その辺にも座ってたりしますけど、当時たくさんいたのでソーシャルゲームの子会社を作ったから投資してくれという話を何人にもしていて、内々の、契約書とかないですよ、「真田さんとこ技術力あるから真田さんのところがやるんだったら投資考えるよ」という話を何件か取り付けておいて開発を着手しましたね。

3連ちゃんで外してたら、その子会社は外部からのお金を入れて生き残る。

もしくは子会社だけ売却ですね。売却の話も内々にプラットフォームさんとかに、もしそういうことがあったら買う気はあります?というのをちらっと話をして、打診をあらかじめしておいた上で始めました。

琴坂 大胆な打ち手にも、背景にプランB、Cが用意されていた。

真田 そうですね、成功した時パターンというのは、ラッキーなことに1発目から当たったんですね。1発目から当たったら吸収合併して元さやに戻すっていう、一応そのシミュレーション上やっておいた上で、最悪の事態でも会社を潰さないという前提の作戦を立ててやりましたね。

琴坂 そういう作戦って立てられますか?

杉山 大胆だからこそやってると思いますね。

これが失敗しても何の影響もないよね、というぐらいだったらそこまで深い二の矢三の矢って多分作ってないと思うんですよね。

琴坂 具体的にこういうのとかありますか、これまでのご経験の中でこういったプロジェクトがこうなったとか。

杉山 基本は一緒です。

これ外した時のために資金繰り用意しておこうとか、基本は資金繰りなんですよね。

PLで、極論100億円の赤字でもお金があったら潰れないんですけど、1円でも足りないといくら黒字でも倒産なんで、この差は大きいと思いますね。

真田 僕それもやりました。

今現状、受託開発で黒字だから、今の決算書を持って行って銀行に金貸してくれって言うと貸してくれるんですよ。

琴坂 どのくらい最悪のケースって想定するもんですか。どこまで最悪を考えるのか、もちろん夢は上場して1兆円とかたくさんあると思うんですけど、その時に自分の頭の中でどこまで下を見てますか。このぐらい失敗するかもしれないって、どのくらいまでの失敗を。

杉山 考え得る限り保守的なところを一旦見ますね。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/城山 ゆかり

続きは 「自分と性格の違う人材を経営パートナーにする」KLab真田氏が起業した際に重視したこと をご覧ください。

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【編集部コメント】

続編(その6)では、社員を守るための経営のプランB(代替戦略)といった話から、リスクを小さくするための経営メンバーの考え方等を議論しました。KLab真田さんのお話に大変リアリティがありました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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