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6. 「仕事を愛せないリーダー」に部下はついてこない!

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「組織のWell-beingとは何か?(シーズン3)」全9回シリーズの(その6)は、Well-beingな組織をつくるリーダーの条件について。「弊社にはリーダーをつくるという観点はありません」と話すのは、佐竹食品の梅原社長。同社が大切にするのは、「その従業員が、仕事が好きかどうか」だそうです。あなたの周りのリーダーは、仕事を心から愛せていそうですか? ぜひご覧ください!

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プラチナ・スポンサーのリブ・コンサルティング様にサポートいただきました。


【登壇者情報】
2020年2月18〜20日
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 5F
組織のWell-beingとは何か?(シーズン3/90分拡大版)
Supported by リブ・コンサルティング

(スピーカー)

石川 善樹
株式会社Campus for H
共同創業者

梅原 一嘉
佐竹食品株式会社/株式会社U&S
代表取締役社長

福田 真嗣
株式会社メタジェン
代表取締役社長CEO

松井 しのぶ
株式会社ユーザベース
執行役員 Chief People & Administrative Officer

山崎 大祐
株式会社マザーハウス
代表取締役副社長

(モデレーター)

小林 正忠
楽天株式会社
Co-Founder and Chief Well-being Officer

「組織のWell-beingとは何か?(シーズン3)」の配信済み記事一覧


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最初の記事
1. 人気シリーズ第3弾!開始早々「Well-being自己分析」が止まらない!

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5.「極寒のモンゴルで覚悟を決めた」予防医学研究者・石川善樹さんのWell-beingへの強い想い

本編

Well-beingなリーダーが、Well-beingな組織をつくる

山崎 ここまでの議論で僕にとってすごく印象的だったのは、冒頭の石川さんが話されたリーダーの話でした。

「組織のエンゲージメントを高めていくには?」という問いにおいて、「文化」と「個人」の間にある「リーダー」という視点が、意外に抜け落ちていることに気づきました。

ここでのリーダーとは単純に部署のトップを指すわけではなく、実務上のリーダーのことですよね。

Well-beingなリーダーが組織のWell-beingをつくるというのは、本当にそうだなと思いました。

株式会社マザーハウス 代表取締役副社長 山崎 大祐さん

確かに、どの組織でも一番の課題は「リーダーが輝いているかどうか」ではないでしょうか。

中間管理職は情報量も多く、部下はついてきてくれないし、上司からはとにかく早く事業を動かせと言われる。

どのようにWell-beingなリーダーをつくるかというのは、確かに大きな課題だと思います。

ここにいらっしゃる皆さんは既に向き合われている課題だと思うので、どのようにされているのに興味を持ちました。

Well-beingで、かつ自分の哲学があるようなリーダーが、例えば組織の20%ぐらいを占めていれば、必然的にWell-beingな組織になっていくと思うのですが。

正忠 1on1でコミュニケーションするでしょうからね。

石川 このセッションのセッション・サポーターを務めるリブ・コンサルティングのホームページに、サッカーのアンドレス・イニエスタ選手が出ていましたが、イニエスタはリーダーという感じがしますよね。

イニエスタ選手のCEO就任に関して(リブ・コンサルティング)

正忠 リーダーですね、彼は。

自分がやるべきことがはっきり分かっているからこそ、スペインを出て日本に来てくれた(※)のです。

▶編集注:アンドレス・イニエスタ選手は、スペイン出身のプロサッカー選手で元スペイン代表。2018年までスペイン・FCバルセロナで活躍ののち、2018年7月からJリーグ・ヴィッセル神戸に加入し、クラブ史上初の天皇杯優勝に貢献。ヴィッセル神戸の運営会社は楽天ヴィッセル神戸株式会社で、楽天の三木谷浩史会長兼社長がオーナー。(参照:サッカーキング

石川 自覚があるからですよね。

正忠 そうですね。

日本のサッカーのレベルは圧倒的に上がっていると思いますが、日本でもあの神様のようなプレーを見られるようになったのは、本当にすごいですね。

その仕事を愛するリーダーに、従業員はついていく

山崎 リーダーづくりというのは、そもそもそれ自体が可能なのかも含めて、すごく気になっています。

組織は、本当にWell-beingなリーダーをつくれるのでしょうか?

方法論があるのなら、ぜひ教えていただきたいと思います。

佐竹食品株式会社/株式会社U&S 代表取締役社長 梅原 一嘉さん

梅原 弊社には、リーダーをつくるという観点はありません。

やはり。その仕事が好きかどうかが大事なポイントだと思っています。

僕はスーパーマーケットを経営していますが、スーパーが好き、商売が好きな人には皆がついていくし、よいチームができていくような気がします。

どれだけ能力が高く仕事ができても、「こんな仕事、嫌なんだよな」と言われると、部下はついていけませんよね。

正忠 「能力が高い」というのは、Well-doingですね。

どんなによいパフォーマンスを発揮できても、結局、Well-beingのほうが大事だということですね。

山崎 パート従業員の方も、スーパーの仕事が好きな人についていくのですか?

梅原 そうです。弊社の責任者は、やはりスーパーの仕事が好きです。とにかく商売が好き。

店の売り場が僕たちのバッターボックスだとすれば、彼らは年齢が上がってもバッターボックスに立ちたいんです。

店にいたい、商売をしていたいから、本社に行きたくないと言われます。

正忠 好きなことが見つかっているというのは強いですね。

石川 「私は◯◯が好き」「私は◯◯をする」が明確なのでしょうね。

◯◯をして、その結果お客様に喜んでもらうのでしょう。

正忠 ここまでで、前半50分です。

会場の皆さん、Well-beingとWell-doingの意味するものはクリアになっていますか?

私がシーズン2で善樹さんから教わってなるほどと思ったのは、Well-beingとWell-doingのバランスが重要だということでした。

1. 人気シリーズ第2弾!皆さん「組織のWell-being」できていますか!?

皆さんにも、もう少しそこを深めていただくといいかなと思いました。

石川 せっかくここまで50分かけて議論してきましたので、自分の中での気づき、印象に残ったことなどを、もう一度お隣りの方とお話しいただくのはどうでしょうか?

先ほどのペアで、気づきや考えについて話していただき、できたら反論や、こういう話もしてほしいといったご要望も、会場からいただきたいですね。

正忠 ぜひやってみましょう

他の誰かがやらなくても、それをやり抜く覚悟があるか?

(会場、再び意見交換を始める。壇上では登壇者どうしの議論が進む)

梅原 これは、難しいなあ。松井さんの「家族の幸せ」もだめだということでしょう?

松井 「家族の幸せ」ではなくて、「自分が家族と一緒にいることが幸せ」なんです。

石川 どうなんですかね? でも例えば「本当にずっといますか?」ということです。

正忠 いられるなら、いたいですよね?

楽天株式会社 小林 正忠さん、株式会社Campus for H 石川 善樹さん

石川 「いられるならいたいんだけれども、いない」のは、何か自分がしたいことがあるはずなんです。

日本人は、本当に「関係性」の中で自分を考えるんですけれども、これはあくまでも「自分」なんです。

「家族がいなくなったらどうするんですか?」ということです。

これは中年のおじさんが悩む、「会社がなくなったら、何をするんですか?」と近いです。

あくまでも「自分」があるのです。

梅原 これはすごいなあ。

石川 僕がしたいことは「Well-being研究を推進する」で、そのためには当然仲間が必要ですが、仲間が全部裏切ったとしても、自分はやるんだという覚悟が求められるのです。

梅原 松井さんが家族といたりするのも、覚悟なんじゃないですか?

先ほどの八木さんの話でいうと、「いやいや、黙っておいてくれ。私は家族といたいんだ」という覚悟が試されるということもあるのかなと。

正忠 仕事を捨てでも一緒にずっといて大丈夫ですか? それが貧乏生活になったとしても。

松井 そうですね。それが自分のやりたいことです。

株式会社メタジェン 代表取締役社長CEO 福田 真嗣さん

福田 僕の会社の理念は「最先端科学で病気ゼロを実現する」で、それが僕のやりたいことですが、会社の理念なので同じです。それはオーケーですか?

石川 それはすばらしいです!福田さんは創業者ですし、やはり覚悟が決まってますよね。

梅原 自分のWell-beingを実現するために、実現できる会社をつくったという考え方になりますよね。

福田 なるほど。創業者はそうなるのか。

石川 福田さんは、多分メタジェンという会社がなくなってもやるじゃないですか?

福田 やります! やります! そういうことなんですね。

梅原 違う会社になったとしても、するだろうし。

福田 1回失敗しても、もう1回やります。

石川 それが「他者に依存しない」ということなんですよ。

松井 難しいのは、他者に依存しているのですが、夫と結婚するときに「この人に絶対ついていく」と決めたことです。

それは覚悟なのかもしれないけれども、ただその人がいないと成り立ちません。

でもそれを除いては考えられないんですよね。

山崎 やはりレベルの高いことを求めているなと思っています。

多くの人は、誰かがいないと自分を確立できないと思います。

石川 だからリーダーになればなるほど、Well-beingが本当に求められるんですよ。

正忠 自分と向き合うことが、本当に求められるんですよね。

さて、壇上のほうが盛り上がりすぎましたが、どうでしょうか?

会場から、今のお話の中でこれをもうちょっと深めたい、ここを聞きたい、これはこうなのではないか?など、コメントをぜひお願いします。

(続)

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続きは 7.「Well-being採用」に舵を切れ! をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/フローゼ 祥子/小林 弘美/戸田 秀成

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