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「大学の知恵を社会に実装する」リバネス丸氏が手がける産学連携の仕組み【K16-4B #4】

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ICCカンファレンス KYOTO 2016 において大好評だった「オープン・イノベーションを実現するには?」【K16-4B】のセッションの書き起し記事をいよいよ公開!6回シリーズ(その4)はリバネス丸氏に、リバネスが手がける大学に眠るシーズの発掘事例についてお話頂きました。ビジネスサイドではなく、研究者の抱える想いから、語って頂きました。是非御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。


登壇者情報
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016
Session 4B
「オープン・イノベーションを実現するには?」

(スピーカー)
竹林 一
オムロン株式会社
IoT戦略推進プロジェクトリーダ

西條 晋一
株式会社WiL
共同創業者ジェネラルパートナー

留目 真伸
レノボ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
NECパーソナルコンピュータ株式会社 代表取締役 執行役員社長

丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役CEO

(モデレーター)
西村 勇哉
NPO法人ミラツク
代表理事

「オープン・イノベーションを実現するには?」配信済み記事一覧

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【本編】

西村 よろしくお願いします。

それでは、4人目の丸さん、よろしくお願いします。

丸幸弘 氏(以下、丸)  皆さんこんにちは。

 リバネスのサイトなのですけれども、少し分かりにくいかもしれませんね。

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元々、研究者15人で作った会社です。

オープン・イノベーションというと大体取り残されるのが大学ですので、今日は大学研究者を代表するつもりで来させて頂きました。

日本のオープン・イノベーションで最も遅れている点が、大学の中の知恵が使われていないということです。我々はその大学の中の技術シーズをどうにかして世の中に社会実装させようということで、14年間コツコツ220の研究機関に足繁く通って、先生方の科学と技術を大企業に伝える努力をしてきました。

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丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役CEO

1978年神奈川県横浜市生まれ。幼少期の4年間をシンガポールで過ごす。
東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。博士(農学)。

東京大学大学院在学中の2002年6月に理工系大学生・大学院生のみでリバネスを設立。日本で初めて、「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化した。現在、大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合せて新事業のタネを生み出す「知識製造業」を営み、世界の知を集めるインフラ「知識プラットフォーム」を通じて、200以上のプロジェクトを進行させる。2014年12月に東証一部に上場した株式会社ユーグレナの技術顧問、孤独を解消するロボットをつくる株式会社オリィ研究所、日本初の大規模遺伝子検査ビジネスを行なう株式会社ジーンクエスト、次世代風力発電機を開発する株式会社チャレナジー、腸内細菌ベンチャーの株式会社メタジェンなど、多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わるイノベーター。

これは未来に対して「事を仕掛ける」ということで、今売れそうなものには全く興味がありません。

最近、僕が興味をもっているのはウンコの(人の便を分析し、腸内環境をデザインする)会社(株式会社メタジェン)とか、台風発電の会社(株式会社チャレナジー)とか。

僕はITのことはよく分かりませんが、とにかく大学の中に沢山ある怪しい研究を使ってくれる大企業を募集するために今日ここに来たので、そんな感覚でやります。

次のスライドなのですが、「リアルテックシードアクセラレーションプログラム」と書いてありますけれども、この「TECH PLANTER(テックプランター)」は、一応東南アジアも含めて、アジア最大の、年間で大体230チームくらいの大学発ベンチャー企業の発掘・育成を行う、アクセラレーションプログラムです。

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事業プランがたくさん出てきましたが、それらはどちらかというと研究開発型なので、ビジネスになるまで10年以上かかるものです。

オープン・イノベーションを「儲からないけどやりませんか」と声をかけて、それに乗ってくださった12社の大企業と一緒にやっているアクセラレーターです。

実はオムロンさんも参加してくださっているんですよ。次の産業を生み出すシーズを一緒に育て、そのベンチャーが大きくなったときに世界がどう変わるかを一緒になって考える、そんな「エコシステム」を面白いと言ってくれる大企業が集まっています。

儲からなそうだね、と言って皆ニヤニヤしながら、30年後はウンコで薬が作れるのではないか、みたいな話を本気でして盛り上がっています。

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オープン・イノベーションで絶対忘れてはいけないのは、大学の中の我々研究者をどうにか使ってほしいということなので、今日はその辺の話をしたいと思います。

よろしくお願いします。

西村 よろしくお願いします。

(続)

続きは 「異質なものとの融合が覚醒を生む」オープン・イノベーションの本質とは何か?
https://icc.dvlpmnt.site/management/5063
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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/Froese 祥子

【編集部コメント】

続編(その5)でオープン・イノベーションの実現にあたって、よくある誤解や陥りがちな罠について、議論しました。いよいよ本格的なディスカッションの内容となっております。是非ご期待ください。感想はぜひNewsPicksでコメントを頂けると大変うれしいです。

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