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1. 東南アジアを中心に活躍する5人が、市場攻略を徹底議論!

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ICCサミット FUKUOKA 2020「教えてほしい! 成長するアジア市場をどのように攻略するのか?」の全文書き起こし記事を全5回シリーズでお届けします。(その1)は、登壇者5名の自己紹介からスタートです。リブライトパートナーズ蛯原 健さんをモデレーターに、VIP PLAZA INTERNATIONAL金 泰成さん、ベンチャーリパブリック柴田 啓さん、AnyMind十河 宏輔さん、Repro平田 祐介さんが、アジアでの事業展開を語ります。ぜひご覧ください!

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プラチナ・スポンサーの日本マイクロソフト様にサポートいただきました。


【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 10D
教えてほしい! 成長するアジア市場をどのように攻略するのか?
Supported by 日本マイクロソフト

(スピーカー)

金 泰成
VIP PLAZA INTERNATIONAL PTE LTD
Founder & CEO

柴田 啓
株式会社ベンチャーリパブリック
代表取締役CEO

十河 宏輔
AnyMind Group
CEO

平田 祐介
Repro株式会社
代表取締役

(モデレーター)

蛯原 健
リブライトパートナーズ株式会社
代表パートナー

「教えてほしい! 成長するアジア市場をどのように攻略するのか?」の配信済み記事一覧


本編

蛯原 健さん(以下、蛯原) こんにちは! 蛯原です、よろしくお願いいたします。


蛯原 健
リブライトパートナーズ株式会社
代表パートナー

1994年 横浜国立大学 経済卒、同年 ㈱ジャフコに入社。以来20年以上にわたり一貫しITスタートアップの投資及び経営・創業に携わる。2008年 独立系ベンチャーキャピタルファームとして、リブライトパートナーズ㈱を創業。2010年 シンガポールに事業拠点を移し、東南アジア投資を開始。2014年 インド・バンガロールに常設チームを設置し、インド投資を本格開始。現在はシンガポールをベースにアジア各国にてテクノロジー・スタートアップへの投資育成を行うベンチャーキャピタルファンドを運用している。日本証券アナリスト協会検定会員 CMA。

今日はアジア、特に東南アジアを中心に活躍する起業家の皆さんに集まっていただきました。まず、アジアでどんな事業を、何人規模で行っているかをお聞きします。

私自身も今、シンガポールを拠点に、インドネシアやインドにベンチャーキャピタル投資をしています。

2011年の初め、初めてインドネシアに行った時に、現地に唯一いた起業家が金さんでした。商社やメーカーはいましたが、ベンチャー企業やベンチャーキャピタルはいなかったのです。それくらい古株の金さんです。

楽天からインドネシアに渡り越境EC事業を手掛ける金さん

金 泰成さん(以下、金) 金泰成です。韓国名ですが、生まれも育ちも日本です。


金 泰成
VIP PLAZA INTERNATIONAL PTE LTD
Founder & CEO

楽天インドネシア立上げのため2010年にジャカルタへ移住。退職後、2013年にインドネシアにてファッションECサイト「VIP Plaza」を創業。急拡大するインドネシアの中間層をターゲットに、在庫処分のフラッシュセール機能や自社バイク便による即日配送、自社Eウォレット等のユニークな機能を展開し、会員数100万人・1,000ブランドを取り扱うまでに成長。2018年より新サービスとして東南アジアをターゲットにした越境EC事業を開始。紆余曲折の末2019年にファッションEC事業を競合他社へ事業譲渡、現在は越境EC事業にフォーカス。

2010年頭に楽天インドネシアの立ち上げのためにジャカルタに渡り、そこから10年ほどインドネシアに住んでいます。それから10年間ずっと、BtoCビジネスをマス消費者に向けて行っていました。

自分でスタートアップをやりたい気持ちがずっとあったので、ジャカルタで始めたのがラーメン屋です。リアル店舗です。

まさに脱サラで、黒歴史です(笑)。ラーメン屋を立ち上げて分かったのが、僕のバリューが出ないということでした。それで半年で譲って…。ちなみにそのラーメン屋は今、5店舗になっています。

その後、インドネシアのファッションブランド製品をインドネシアの消費者に売る、ファッションEコマースを始めました。インドネシア版のZOZOタウンですね。それを5〜6年やっています。最大1,000ブランドほどに出店いただき、社員数は280人ほどです。

しかしここ1、2年で色々な天変地異に巻き込まれ、派手にコケました。それを受けてピボットし、越境EC事業を立ち上げ、今はそちらに注力しています。今日はよろしくお願いします。

蛯原 では次に、創業した会社を上場されて、その後非上場化を経て、海外に自ら在住し大活躍されているベテラン起業家の柴田さん、お願いします。

日本とシンガポールで旅行事業を手掛ける柴田さん

柴田 啓さん(以下、柴田) 起業したのが2001年ですが、そこから話すと30分喋り続けることになるので、過去5年の話をしますね(笑)。


柴田 啓
株式会社ベンチャーリパブリック
代表取締役CEO

国内最大級(月間訪問数2,200万超)の旅行比較・メディアサイト「LINEトラベルjp」(旧「
トラベルジェイピー」https://www.travel.co.jp/)、シンガポール発グローバルオンライン旅行ガイドメディア「trip101」、韓国におけるモバイル旅行比較アプリ「allstay」を傘下に持つベンチャーリパブリックグループのCo-founder兼CEO。2018年7月、LINE株式会社との資本業務提携により、同社と共同でLINEアプリ上においても旅行サービス「LINEトラベルjp」(フレンズ数 約1,700万人)を立ち上げ、運営する。慶應大学義塾大学法学部卒業後、三菱商事株式会社に勤務。株式会社ローソンのM&A等のプロジェクトに従事。ハーバード・ビジネス・スクールにてMBA取得後、2001年にベンチャーリパブリックを設立。2008年には設立後7年でIPOを実現。2012年にはMBOを実行。2013年、運営するショッピング検索サイト『coneco.net』をヤフージャパンへ売却。2015年にはシンガポールFlocations社(現trip101)を買収、旅行事業への注力とともに海外進出を本格化させる。シンガポール、韓国、日本、米国、インド、台湾、インドネシアなど、旅行・観光分野を中心にグローバルスケールでのスタートアップ企業へのエンジェル投資も手がける。ベンチャー三田会会長、経済同友会会員、ハーバード・ビジネス・スクール日本同窓会エグゼクティブコミッティー、WIT Japan & North Asiaカンファレンス実行委員長なども務める。

僕は2つの顔を持っています。

まず1つは、LINEと資本提携して、LINEトラベルjpという旅行サービスを行っています。この話はICCでも話しているので、知っている方もいらっしゃると思います。

LINEとベンチャーリパブリックが旅行事業分野で資本・業務提携契約を締結

もう1つは、グローバルビジネスをやりたい思いがずっとあったので、ベンチャーリパブリックの子会社として、シンガポールの旅行系スタートアップを買収し、リブランドして運営しています。

それは、Trip101という会社です。

英語圏を中心に、世界中、特にミレニアル世代の旅行者に対し、面白い宿泊施設や、各地のイベントに関する情報を発信している旅行メディアを運営しています。

たとえば、バリのウブドには、どんな面白いエアBBがあるの?とか、ニューヨークで大晦日に大きなくす玉を割るイベントがあるのですが、それがベランダから見えるホテルはどこかなどといったような情報です。

最初の2年間は鳴かず飛ばずで、どうしようかと思っていましたが、ようやく今伸びております。

従業員は20人程度ですが、メディアの記事を書く契約をしている人が200数十人います。さらに、アフリカやヨーロッパ、アメリカには編集者もいますから、合計300人弱の人と一緒にメディアを作っています。この2年ほどで伸びて、黒字が出るようになってきました。

日本のLINEとの仕事も面白いですが、こちらも面白いです。毎月、日本とシンガポールを行ったり来たりしていますね。

蛯原 十河さんとは、過去にサイバーエージェントグループに在籍していらした時、「アドテクは、ダメだと思う」と言ったら、初対面にもかかわらず、ケンカを吹っかけられた思い出があります(笑)。

その直後に起業されて、飛ぶ鳥を落とす勢いで、売上や社員数、資金調達など、どれもすごいですね。

創業3年でアジア11ヵ国、650人の従業員を抱える十河さん

十河 宏輔さん(以下、十河) 2016年4月に起業したので、この中では一番、若い会社を経営しています。蛯原さんに出会ったのはその2、3ヵ月前です。


十河 宏輔
AnyMind Group
CEO

AnyMind Group共同創業者兼CEO。全拠点における業務の成長拡大を牽引する。AnyMind Groupの前身にあたるAdAsia™ Holdingsを2016年に創業し、マーケティングテクノロジーを主軸とするビジネスを創業3年でアジア11市場、従業員500名以上まで拡大(2020年4月現在は13市場、17拠点体制、従業員700名以上)。また2019年にはForbes JAPAN「日本の起業家ランキング2020」TOP20に今年度最年少および創業最短で選出。

マーケティングやアドテク領域で、最近はインフルエンサーマーケティングのプロダクトを提供しています。基本的にはプロダクトを、マーケティング領域、エンターテインメント領域で作って販売しています。

前職のマイクロアド時代、海外統括を担当していて、当時、その市場が特に東南アジアではめちゃくちゃ伸びるだろうと感じていました。

なぜシンガポールかと言うと、最初からグローバルで勝負したかったからです。

起業して3年半で、11の国と地域に展開。650人の従業員を抱えており、急成長しています。日本の従業員は140人です。(※従業員数は登壇当時)

蛯原 そんなにいるんですね。

十河 はい、実は。

蛯原 日本を立ち上げたのは最近ですよね?

十河 はい、立ち上げてからまだ2年弱ですね。

昨年マーケティングツールの海外事業を開始した平田さん

蛯原 平田さんは最近シンガポールで事業を立ち上げられましたよね?

平田 祐介さん(以下、平田) はい、2019年の6月です。


平田 祐介
Repro株式会社
代表取締役

1980年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、大手コンサルティングファームに入社し、主に経営戦略立案支援や新規事業開発支援業務に従事。2011年から複数企業の立ち上げに関与した後、2014年にRepro株式会社を創業し、今は世界66ヵ国7,000以上のサービスに導入されているCE(カスタマーエンゲージメント)プラットフォーム「Repro」を提供している。

うちは既存顧客向けのマーケティングツールを提供しています。顧客接点を増やしてLTVを最大化するため、コミュニケーションで解決するツールです。

創業して7期目ですが、日本で地盤を固めてから海外展開と考えており、ようやく昨年、始動しました。従業員はAPACで17人、そのうち日本人は3人です。競合から引き抜いた、ローカルの従業員が多いです。

蛯原 全員がシンガポールにいるのですか?

平田 いいえ、シンガポール、タイ、インドネシア、ベトナムですね。半年間でMRRが数百万円ですから、これからどう上げていくかが勝負です。

今日、皆さんに持って帰っていただきたいのは、BtoBは時間をかければ成功するということですね。その辺りを話したいと思っています、よろしくお願いします。

蛯原 ありがとうございます。

では早速議論していきたいのですが、私はいつも、イエスかノーでしか答えられないクローズドクエスチョンをいくつか用意します。まず1つ目です。

起業当時にタイムマシンで戻ったとして、それでもやはりアジアを攻めたでしょうか?

(続)

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続きは 2. 激しい競争と人材獲得に勝てずして、アジア市場攻略はできない をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/フローゼ 祥子/大塚 幸/戸田 秀成

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