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「カウシェ」は、人が人を呼び、コミュニケーションを生む“シェア買い”で、新たなショッピング体験を提供する(ICC KYOTO 2021 )【文字起こし版】

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ICC KYOTO 2021 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき、第5位に入賞したカウシェ 門奈 剣平さんのプレゼンテーション動画【「カウシェ」は、人が人を呼び、コミュニケーションを生む“シェア買い”で、新たなショッピング体験を提供する】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2022は、2022年2月14日〜2月17日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。

【速報】“業界DX”で巨大市場が動く!オフィス不動産データプラットフォーム運営の「estie(エスティ)」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2021)


【登壇者情報】
2021年9月6〜9日開催
ICC KYOTO 2021
Session 1A
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ノバセル

門奈 剣平
株式会社カウシェ
代表取締役CEO

1人だと買い物できないECアプリ「カウシェ」代表取締役CEO
1991年生まれ、日中ハーフ、2007年まで上海で生まれ育つ。2015年慶應SFC卒。2012年より宿泊予約サイト「Relux」に1号社員として入社。2人から200人、シードからM&A後のPMIまでのスタートアップシーンを経験し、海外担当役員&中国支社長として、年間取扱高50億円の大幅な事業グロースに貢献。2020年4月より起業。ECを通じて日本に貢献すべく、2020年9月にカウシェをローンチし、2020年11月に約1.8億円のシードラウンドを実施( Global Brain、Anri、千葉道場ファンド)。


門奈 剣平さん 「1人だと買い物できないECアプリ」、カウシェです。

1人だと買い物出来ないECアプリ「カウシェ」

突然ですが皆さん、水や炭酸水はどこで買っていますか?

Amazonや楽天で買っている方が多いと思いますが、今日お伝えしたいのは、カウシェなら、それよりも1~3割もお得に買うことができるということです。

ローンチしてちょうど1年ほどですが、東京以外の日本全国でも多くの人に利用いただいています。

本日は、その秘密を惜しみなく、皆さんにお話しします。

食品を中心とした割引価格の商品が約7,000点

まず、カウシェのご紹介です。

今、カウシェは食品や日用品を中心に約7,000点の商品を取り扱っており、水がなくなったら買うといった日常使いや、ちょっとしたご褒美を買うといった動機で利用頂いています。

オンラインの最低価格からさらに30%もお得な場合もあり、購入もシンプルなUIでの決済で簡単に行えますす。

自分以外の購入者を1人でも呼べれば商品が買える

買い方のルールは、自分以外に購入者を1人でも呼ぶことです。一方で、24時間以内に誰も呼ぶことができなければ購入はできません。

ですから、決済が終わって買い物終了ではなく、誰かにシェアをする必要があります。

誰かにシェアをする際には、InstagramやTwitter、LINEといった方法があります。

例えば、LINEでシェアされた方は、受け取ったURLからアクセスし、購入を検討します。

決済は、クレジットカード、PayPay、Apple Payなどに対応しています。

URLを通して誰かが購入すると、それがプッシュ通知として届くので、「ありがとう」など、そこでちょっとしたコミュニケーションが生まれます。

つまり、コミュニケーションが必ず入る買い物体験となっています。

実名を知っている人同士のグループでシェア買いされることもあれば、ソーシャルメディア上でカジュアルなつながりを持つ人同士のグループでシェア買いされることもあるのがカウシェの特徴です。

事業者がカウシェで販売する商品に対し割引を提供している背景は、購入意欲の高まっているお客様が他のお客様を連れてきてくれるので、広告費がかからず、お客様自身が商品価値を広めてくれるからです。

ビジネスモデルはシンプルで、決済費以外に手数料11%を頂いており、広告をしなくても大手ECと同等の収益性を保っています。

ショッピング体験が進化中の中国EC

次に、創業ストーリーと私たち自身の紹介をさせてください。

私、門奈は日本人と中国人のハーフです。

15歳までは中国語しか話せなかった私が今、こうして日本語で話しているのが、経営する上での強みです。

私はRelux(リラックス)の創業メンバーとして、組織がほぼゼロから200名ほどの規模に成長する過程を経験した後、20名ほどのメンバーを抱える中国支社長として、2017年から3年ほど上海にいました。

中国のECは、日進月歩でショッピング体験がどんどん豊かに進化しています。

中でもアリババが圧倒的な王者として君臨していましたが、購入ユーザー数ベースでアリババを抜き、時価総額15兆円を叩き出したPinduoduoの動きには目を見張るものがありました。

中国Pinduoduoが年間アクティブユーザー数7.88億人でアリババの王座を奪取(TechCrunch)

Pinduoduoが成長している理由は、人と一緒にする買い物体験を作っていることです。「日本を盛り上げるにはこれしかない」と着想を得た私は、昨年(2020年)創業し、9月に早速プロダクトをリリースしました。

2020年に1.8億円を資金調達

ANRIグローバル・ブレイン千葉道場ファンドの皆様に応援して頂きながら、シードで1.8 億円を調達し、事業を進めています。

シェア買い「KAUCHE(カウシェ)」が1.8億円調達、新たなソーシャルeコマース戦争の起爆剤となるか(BRIDGE)

日本発のECとして、スケール大きくやっていこうと思っています。

購入者が購入者を連れてくる仕組みで、25万ダウンロードを達成

メインのお客様インサイトとしては、お子さんのいる主婦の方々に多く使って頂いています。

例えばAさんは月18回と、ほぼ毎日カウシェを起動して買っていて、チラシをくまなく見るように、カウシェで掘り出し物を探しています。

この方は、アプリを利用開始した最初の7日間で9回購入していますが、そのうちの3回は新規ユーザーを呼んでの購入があります。これが、我々が急成長している背景とも言えるでしょう。

結果として、広告宣伝費をほとんど使わず、1年でインストール数は約25万です。

大手ECにはできないビジネスモデル

大手ECには、我々と同じモデルにできない理由があります。

大手ECは、事業者に固定費、サイト構築費、広告費を負担いただくことで、ユーザーにリーチをする仕組みになっています。

これに対しカウシェは、PL上のこれらの費用を全てお客様に還元し、お客様にお客様を呼んで頂きく仕組みを提案しています。

つまり、大手ECからすると、カウシェと同じ仕組みを作るためには、顧客単価を大きく下げるなど、既に持っている収益源を犠牲にする必要があり、構造的なジレンマが発生します。

これは、中国にてアリババがPinduoduoの動きを止められなかった大きな理由の一つでもあります。

今後の展開としては、これからバイラル(※)の力によって、ますますサービスを成長させていきたいと思っています。

▶編集注:特にWeb上において、情報が口コミで徐々に拡散していくさま

現ユーザーがシェア買いをする過程において、そのユーザー以上にユーザーを呼んでくるというのが、僕たちのビジネスモデルです。

このような雪だるま式拡大を、最速で回転させていきます。

CAC(顧客獲得単価)は2,000円以下で、これは大手ECの5分の1以下です。これからもさらに加速していける状況です。

今は食品や日用品がラインナップの中心として展開していますが、1年以内に総合ECへと展開し、今の5倍のマーケットにリーチしていきたいと考えています。

世界一楽しいショッピング体験をつくる!

最後に、これが私たちのビジョンです。

今のオンラインでのショッピング体験は、まだまだ面白くできる可能性に溢れていると思っています。

オフラインの買い物では、コストコやIKEA、アウトレットなどお得で楽しいものがありますが、それは、時間や空間、誰かと一緒に買い物に行くという豊かな体験をできるからではないでしょうか。

一方、オンラインの買い物を想像すると、それはまだ合理的で広がりのない体験であり、ある意味、倉庫検索サービスに近いものです。

私は、オンラインの買い物をもっと日本で盛り上げていきたいと思っていますし、皆さんにぜひご協力いただき、日本の大きなスタートアップを作っていきたいです。

ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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