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おもちゃのサブスクで、物を大切にする玩具産業への構造改革に挑む「トラーナ」(ICC KYOTO 2021)【文字起こし版】

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ICC KYOTO 2021 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき、見事2位に輝いた、トラーナ 志田 典道さんのプレゼンテーション動画【おもちゃのサブスクで、物を大切にする玩具産業への構造改革に挑む「トラーナ」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2022は、2022年2月14日〜2月17日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。

【速報】“業界DX”で巨大市場が動く!オフィス不動産データプラットフォーム運営の「estie(エスティ)」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2021)


【登壇者情報】
2021年9月6〜9日開催
ICC KYOTO 2021
Session 1A
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ノバセル

志田 典道
株式会社トラーナ
代表取締役

明治大学法学部卒。 四児の父。 大学在学中に友人とWeb及び紙媒体のディレクション・開発制作を行う株式会社デコラボを創業。 その後事業を譲渡し、複数の外資系企業でエンジニア、プロダクトマネージャや日本支社の立ち上げ経験を経て株式会社トラーナを創業。


志田 典道さん 私は、玩具のサブスクリプションレンタルサービス「トイサブ!」を提供しております、株式会社トラーナの志田と申します。

本日は、我々がどういったサービスを提供していて、何をどう変えていく会社にしようとしているのかをプレゼンさせて頂きます。

子どもの成長に合った玩具が届くサブスクレンタルサービス

まず、我々のサービスの概要を説明いたします。

玩具のサブスクリプションレンタルサービスとは、成長に合わせて定期的に玩具を交換するサービスです。

こちらは左側にお客様、右側に弊社がいる図ですが、お客様にはオンラインで、お子さんが何歳何カ月で、どういったことが好きかなどの情報を登録してお申し込み頂きます。

そして、一人一人のお子さんに合わせて選定し、パッケージングした玩具を我々がお客様にお届けします。

お客様には最低2カ月間、その玩具を使っていただき、利用後に評価データを返して頂きます。

その評価データに基づき、次の玩具を選定する、これを繰り返していく、月額3,340円(税込価格3,674円)の、未就学児がターゲットのサブスクリプションレンタルサービスです。

強み①総計20万件以上の評価データ

我々のサービスの強みは、Amazonや楽天、トイザらスなどを圧倒的に超える評価の数です。

例えば、ある玩具のAmazonでの評価件数は71件ですが、トイサブ!上の評価件数は、3,000件を超えています。

社内に総計20万件以上の評価データを持っており、それぞれのお子さんにベストな玩具を選定できる、このデータを強みとして、サービスを提供しています。

強み②毎月2万点以上のメンテナンスリペア体制

現状、1万人のお客様にご利用頂けるサービスになっており、それを支えるのは20万件以上の評価データ、そして玩具を交換してお届けする際に社内で行う、清掃、リペア、メンテナンスの仕組みです。

月間2万件以上のメンテナンスリペアができる体制も、我々の強みです。

産業保護重視の玩具産業を「顧客中心」に

私たちは、「幸せな親子時間を増やそうぜ」というビジョン、そして「親子とおもちゃを結ぶ」というミッションを掲げています。

そして、玩具産業に、非常に大きな構造課題があることに気づきました。

その課題とは、お客様の声が非常に届きにくい構造になっているということです。

それを、トイサブ!によってサブスクリプション化することで、顧客中心に変えていきたいと思っています。

玩具産業では、製造元、メーカー、卸、小売と4者がきれいに分かれており、4者のステークホルダー全てが、何が何個売れるかを最重視しています。

そして護送船団方式で、4者のステークホルダー全てがきちんと生き残っていくため、産業を守っていこうというのが玩具産業です。

何が何個売れるかを重視しているので、大量生産・大量消費、そして年間6万トンの廃棄を前提にしなければ成り立たないという産業構造になっているのです。

「おもちゃの購入・廃棄」に関する意識調査】日本のおもちゃの廃棄量は年間約60,000トン!(※1)トイサブ!の活用を通して年間10トン以上のおもちゃ廃棄を削減、SDGs に貢献(※2)(PR TIMES)

玩具産業が現在重視している「何が何個売れるか」に対し、我々トラーナのトイサブ!では、お客様の声、評価を重視したいと思っています。

お客様の声をどうやって産業に取り込んでいけるのかと考えた時に見つけたのが、玩具のサービス化、玩具のレンタルサブスクリプションだったのです。

反発を招き玩具の仕入れに苦心

しかし、玩具のサービス化、玩具のレンタルサブスクリプションに対し、既存ビジネスを行っている事業者からは、様々な反発の声を頂きました。

例えば、「志田さん、玩具とは買い切りモデルであり、誰かのために直して届ける、循環型サービスでは困ります」などというメールを頂いたこともあります。

したがって、創業期は仕入れがうまくできず、ECサイトを中心に玩具を購入し、メンテナンス、リペアしてお客様に届けざるを得ない状況でした。

ECサイトで500、1,000個の玩具を購入してくれた従業員もいました。

サービス開始から6年、事業体制が拡充

しかし創業から6年が経ち、2021年、状況は大きく変わりました。

過去はECサイトなどで購入せざるを得なかったのですが、今は各社の営業がついて頂けるようになりました。

また、創業期は私、姉、近所の人で行っていた清掃梱包作業は、今は100名以上のパートタイム従業員を抱え、月間2万件以上を超えるリペアができる体制になっています。

そして創業期は自宅を拠点にしていましたが、今は3拠点を構え、2,000平米を超える場所で事業を行う規模に成長しています。

「トイサブ!」事業拡大に伴い商品発送の新拠点開設「トラーナ 千葉第三センター」が2021年5月31日より稼働開始 サービス開始から6年目!ユーザー数8,500名突破(PR TIMES)

評価情報をもとにプライベートブランド開発

この6年で我々は、玩具産業にはサービス化、サブスクリプション化だけではない新しいモデルがあることに気づき、今はそれを実現しています。

それは、プライベートブランド化、SPA(製造小売)化です。

お客様は、玩具産業が考えるような「何が何個欲しい」という視点では考えておらず、「必要な時期に、必要なものを、遊び方も含めて提供してほしい。それによって親子の時間をもっと豊かにしたい」と考えているのです。

私たちは、お客様の評価情報をどんどん集めることができるので、その声に基づいたプライベートブランドの開発をしています。

スライドの右上にある木琴は、弊社で開発したプライベートブランドですが、評価情報を集めることで、玩具のSPA化を実現してまいります。

「トイサブ!」プライベートブランド第二弾「『トイサブ!』の木琴 小さな太陽」を開発いたしました

物を大切にする価値観に共感するパートタイムスタッフを100名以上雇用

我々は、この写真にあるように、玩具のメンテナンス、リペアのために100名以上のパートタイム従業員を雇用しています。

この100名を超えるスタッフの多くが、子育て経験のあるスタッフであり、物を大切にする価値観を子どもに伝えるサービスに携わりたいという積極的な思いによって、集まったチームです。

思いと行動で産業は変えることができる

左の写真が創業期の状況ですが、今は右の写真のようになりました。

このICCサミットのスタートアップ・カタパルトに登壇させて頂いたのは、ずっと変わってこなかった玩具産業がこの6年で変わってきたことから、「産業は変えることができる」ということをぜひ伝えたいという思いからです。

今、玩具産業は、変わるためのスタートラインに立っています。

私たちのサービスは、家族に個別に向き合い、発見を提供して幸せを届け、大きな雇用を作り出して産業を変え、その産業を持続可能な形にしていくサービスです。

これからの玩具産業になくてはならないサービスだと思っていますので、皆様のお力添えをぜひよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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