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自動車アフター業界をDXし、「モタガレ」でクルマのプラットフォーマーを目指す「MiddleField」(ICC FUKUOKA 2021)

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ICC FUKUOKA 2021 カタパルト・グランプリに登壇いただいた、MiddleField 中山 翔太さんのプレゼンテーション動画【自動車アフター業界をDXし、「モタガレ」でクルマのプラットフォーマーを目指す「MiddleField」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 プラチナ・スポンサーのAGSコンサルティング様にサポート頂きました。

【速報】自律分散型水循環システムの社会実装に挑む「WOTA」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICCサミット FUKUOKA 2021)


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 7A
カタパルト・グランプリ
– 強者が勢揃い –
Supported by AGSコンサルティング

中山 翔太
MiddleField株式会社
CEO

1988年8月生まれ。法政大学キャリアデザイン学部卒。自動車のアフターパーツメーカーである株式会社SARDにて、同社が運営するレーシングチーム“LEXUS TEAM SARD”のスポンサー営業やプロモーション等の運営業務に携わる。モータースポーツに関わるファンやレーサー、スポンサーとの接点を多く持つ中で、自動車アフター産業は日本の自動車産業を支えている重要な産業にも関わらず、IT化の遅れや労働人口の減少、業界の高齢化等の多くの課題を抱えていることを目の当たりにし、それらを解決すべく起業を決意。2015年12月にMiddleField株式会社を設立。


中山 皆さん、おはようございます。MiddleFieldの中山です。

本日は、自動車の真のトレーサビリティを実現する、クルマの電子カルテPlatform「モタガレ」のご紹介をします。

自分の健康状態は管理できているけれど…

突然ですが、皆さんは、ご自身の健康状態をきちんと管理していますか?

ICCサミットに参加されている方は、当然管理されていると思います。

医療現場では電子カルテの普及も進んでおり、ゆくゆくは、どこの病院でも健康管理をすることができるようになるでしょう。

クルマの健康状態は管理できていますか?

では、ご自身のクルマの健康状態は、ちゃんと管理できていますか?

人生において、「住宅」「保険」の次に高い買い物が、「クルマ」です。

クルマは資産でもありますが、故障などで重大な事故につながる可能性もあります。

車検はしているけれど…

当然、車検などの安全性のチェックはあります。

そして車検に通ると、もれなく全員に、このシールがもらえます。

しかし、車検に通ったとしても、ご自身のクルマにどんなパーツが付いていて、いつ交換されたのか、すぐに言える方はいないと思います。

クルマの平均車齢は年々増加

クルマの乗り方も、時代とともに変わっています。

クルマの平均車齢は、約4年から約8年へと延びているし、クルマはオーナーが代わっていくものです。

わが国の自動車保有動向(一般財団法人 自動車検査登録情報協会)

前のオーナーがそのクルマを大切に扱って乗っていたのか、それとも雑に扱っていたのか、クルマによって状態は様々です。

査定価格、なぜこんなに差があるのか

さらに、皆さんも、こんな疑問を持ったことはありませんか?

私も、過去にこんな経験があります。

170万円で購入した、こちらのサーフ(※)というクルマを買い取ってもらおうと査定してもらったところ、20万円と査定されました。

▶トヨタ自動車の大型SUV、ハイラックス サーフ(HILUX SURF)。

「いやいやいや、ちょっと待て」と。

大切に乗ってきた、思い入れのあるクルマが20万円という査定額です。

さすがに納得できなかったので、別の買取店に査定をしてもらったところ、なんと査定額は150万円でした。

当時は、なぜこんなに査定額に差が出たのか、よく分かりませんでした。

私は、一人のクルマ好きとして、この現状を変えたいと思いました。

リコールで起こる中古車ならではの問題

一方で、自動車メーカーが管理する、新車のマーケットでは、メーカーによる健康管理を実現しようとしています。

しかし、ディーラーでの整備や純正部品は高額なため、ユーザーはディーラー以外の業者に整備を依頼したり、そこで純正以外の部品を付けることもあります。

ひとたび中古車になれば交換した部品や修理歴の把握は困難で、リコールにでもなったら、自動車メーカーはリコール車を改修するのが大変です。

自動車のリコール・不具合情報 自動車のリコール制度について(国土交通省)

そして既に、国内の自動車販売台数は、新車よりも中古車のほうが圧倒的に多いのです。

複雑な構造の自動車アフター業界

しかし、中古車を含む自動車アフター業界は、バリューチェーンが複雑で、

不透明であり、

いまだに紙が主体の業界で、領域ごとにデータが分断されているため、真のトレーサビリティは実現されていません。

クルマをIDで管理し情報を集約

そこで私たちは、クルマを1つのIDで管理し、車検証やパーツ情報、整備記録といった情報をデータ化することで、クルマの電子カルテをつくり、真のトレーサビリティを実現しようと考えました。

クルマの電子カルテPlatform「モタガレ」

そのために、「世界で最も信頼されるCar Platformを創る」というミッションを掲げ、ユーザーと自動車アフター業界のプレイヤーを、オンラインでマッチングさせようとしています。

そのプラットフォーム「モタガレ」では、クルマ・パーツの売買や、車検の予約など、カーライフに必要な全てのサービスを提供することができます。

ユーザーは「モタガレ」でクルマを探し、購入ボタンを押すだけで、クルマを買うことができます。

そのクルマのデータはマイページに登録され、ローンや保険にも同時に加入することができます。

クルマを買ったら、ホイールを代えたり、ナビを付けたりしたいですよね。

そんな時は、オプションパーツを選んで、クルマと一緒に購入すると、提携工場でパーツの取付を済ませた状態で、ユーザーにお届けすることができます。

車検の時期が近づくと、「モタガレ」から通知が届き、簡単に車検の予約をすることができます。

整備工場は、車検に必要な部品を管理画面上で注文できるので、スムーズな対応をすることが可能です。

そして、クルマを売る時には、マイページ上から「出品」ボタンを押すだけですぐに売ることができ、これまで蓄積されたクルマのデータが次のオーナーへと引き継がれることで、真のトレーサビリティを実現し、クルマの本質的な価値を導き出すことが可能となります。

「モダガレ」のビジネスモデル

マネタイズのモデルは、マーケットプレイスでの手数料と出店料、そしてユーザーからの会員料です。

プラットフォームを作るために、私たちは様々なサービスを提供することで、ユーザーとのタッチポイントを増やしてきました。

MiddleFieldのサービス

メディアでは、記事と動画の両方でファンを集め、

クルマ好きの社内メンバーが、雑誌やカタログにしか無かった情報をひたすら集めて、4億SKU(Stock Keeping Unit)のカーパーツの適合情報を、全て手入力でデータベース化しました。

今思うと、尋常ではありません。

そのパーツや中古車を販売することで、GMV(Gross Merchandising Volume=流通取引総額)も成長してきています。

自動車アフター業界に特化した業務効率化ツールを提供

2020年4月から提供を始めたBtoBのクラウドツールは、1,000社以上に導入されており、今後は有料化に向けた展開と、パートナー側からのクルマ情報のデータ化も進めていきます。

それぞれのサービスで集めた、クルマを持っているユーザーのデータとその購買情報から、所有者の情報も収集し、今後はさらにデータを集める領域を広げていきます。

私たちは、クルマのデータカンパニーとして、プラットフォーム上でサービスを提供しつつデータを集め、そのデータをUXの向上へと還元することで、価値を高めていきます。

2023年に車検証がデジタル化する予定

国内の自動車アフターマーケットは、20兆円と、巨大でレガシーな市場です。

そして今、デジタル化のチャンスが来ています。車検証が電子化されるのです(2023年1月予定)。

車検証を電子へ!~電子車検証の仕様に関する検討結果について~(国土交通省)

データを軸とした「次世代の自動車アフターマーケット」を創生

しかし、業界は古い商慣習にとらわれたままです。

たとえ車検証が電子化されたとしても、その裏側のデータが蓄積されていなければ、意味がありません。

だからこそ今、業界をデジタル化するために、私たちがつくるクルマの電子カルテによって、業界変革を起こし、データを軸とした、次世代の自動車アフターマーケットを創ります。

日本車シェアが圧倒的に高いASEAN

そして私たちは、さらなるポテンシャルを秘めているASEANにも進出します。

日本車、東南アジアでなぜ人気?(2019年2月27日 日本経済新聞)

東南アジアでは、日本車比率が圧倒的に高いにもかかわらず、日本のパーツ情報が少なく、現地の工場はパーツを探すのが大変です。

つまり、私たちの持つ、国内パーツの適合情報は、大きな武器となるのです。

私たちは、日本で集めたクルマデータと、4億SKUの国内パーツの適合情報を武器に、東南アジアの自動車アフターマーケットを制覇します。

クルマとの出会いを最適化する中間地点に

この変革の時代に、MiddleFieldがクルマのデータカンパニーとして、人とクルマの中間地点となるために、ここにいる皆さんの応援が必要です。

そのための第一歩として、後ほど皆さんがお持ちのクルマの情報を、こっそり僕に教えてください。

以上、MiddleFieldでした。ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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