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1年間の経費データから不正利用を発見し、企業の“健康”を守る「Stena」(ICC FUKUOKA 2021)

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ICC FUKUOKA 2021 スタートアップ・カタパルトに登壇いただいた、ChillStack 谷 洋樹さんのプレゼンテーション動画【1年間の経費データから不正利用を発見し、企業の“健康”を守る「Stena」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。

【速報】スマホ養殖でサバの“生食文化”を創る!「フィッシュ・バイオテック」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICCサミット FUKUOKA 2021)


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 1A
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ノバセル

谷 洋樹
株式会社ChillStack
取締役CTO

2017年、法政大学院在学中に所属する人工知能系の研究室の同期ともに株式会社ChillStackを設立。楽天をはじめとする大手企業や数々のスタートアップ企業で開発を経験し、ネイティブアプリ、バックエンド、インフラ全ての開発運用経験を持つ。人工知能を用いた植物病害自動診断システムを研究開発し、 IEEE AIPR2018にて論文を発表。HackU 法政2018では顔認証決済搭載の自動販売機を設計開発し最優秀賞を受賞。


谷 洋樹さん ChillStackの谷と申します。

我々は経費の不正使用を検知するサービス、Stenaを提供しております。

AIで経費の使い込みを早期発見

突然ですが、皆さん、健康診断は受けていますか?

健康診断は、病気の早期発見とご自身の健康状態を把握するために行われていると思います。

自分では健康だと思っていても、健康診断で思わぬ病気が見つかることもあるのではないでしょうか?

我々はこれを、企業の経費に置き換えて考えました。

「経費を使い込む」という病気を早期発見し、再発防止へとつなげる。

また、経費の不正状況を把握して、コンプライアンスマネジメントに役立てる。

これらが、Stenaを使った企業の健康診断です。

これまで気づかなかった、思わぬ不正経費も見つかるかもしれません。

行動の前後を分析し不正を発見

では、どのように我々が検知を行っているかをお話しします。

まず、この1枚の領収証を見て、不正かどうか判断できますか?

1万円の会食で、2名の参加者、1人5,000円の経費で、日付は昨日のものです。

一見しただけでは、これが不正かどうか判断するのは難しいと思います。

しかし時系列で見ると、おかしいことがよく分かります。

同じ人々と高頻度で申請されているのです。

つまりこれらは、プライベートな利用であると言えると思います。

Stenaは行動の前後を分析し、検知ルールを設定することで不正を発見しています。

このように、様々な手口があることが分かっており、手口を1つずつルール化、またはAIによってルールを構築して適用するシステムがStenaの特長です。

経理担当者の目視確認を低減

では、具体的なアウトプット例をお見せします。

こちらは、普段の申請パターンとは異なるパターンを検知するものです。

図の縦軸は、Stenaによって算出された不正申請のスコアです。

左の方は普段、200円の電車代や2,000円のレンタカー代を申請しています。

Stenaは、4,000円のレンタカー代や2万円のレンタサイクルなど、この方にとっては稀な申請を赤い点として検知します。

右の方も同様に、100円の電車代を頻繁に申請していますが、唯一ICカードで申請のあったバス代、駐車場代が検知されました。

申請者の過去のデータを元に検知しているので、2回目の駐車場代は検知されていません。

これまで、経理担当者が目視で1つ1つ確認していた業務を、異常な申請のみをチェックすることで、業務効率化も図れます。

CSVデータをアップロードするだけで診断可能

では、実際にどうやって診断するかを見てみましょう。

freeeConcurマネーフォワードなどのシステムからCSVファイルを抽出し、Stenaにアップロードします。

診断が完了すると、結果はダッシュボードから確認でき、非常に簡単に不正経費のチェックが行えます。

ではここで、デモをご覧ください。

まず経費データをアップロードして、次に、会議費や交際費、同席者情報などをアップロードします。

すると診断が開始され、結果がダッシュボードに出力されます。

ダッシュボードに、不正経費の金額と疑わしい申請者が、不正スコアと共に表示されます。

申請者の不正経費の明細一覧、過去の検知結果も確認可能です。

このように、CSVデータをアップロードするだけで、とても簡単に診断が行えます。

不正経費が2,500万円以上発見された例も

実際に、1万人規模の会社では、このような結果が出ました。

何と20カ月間で2,500万円以上の不正経費が発見されたのです。

交際費に関するものが多かったのですが、この2,500万円は従業員1人あたりに換算すると2,000円です。

さらに、部署ごとに集計したところ、最も不正申請の多かった部署では1人あたり8万円となりました。

我々のビジネスモデルとしては、CSVデータをアップロードするだけの1回の診断で、1人1,000円で最低金額5万円からご利用頂けます。

リアルタイムで不正を検知、改善したいという場合は、月額30万円からで、ルールをカスタマイズすることも可能です。

これによって、健全なコンプライアンスマネジメントが行えます。

診断サービスは「1,000円×人数」の費用で利用可能

診断サービスをご利用頂ける方についてご説明します。

通常、3月が決算月という会社も多いのではないでしょうか。

年度末、会計を締める前にCSVデータを送って頂ければ、不正申請が分かります。

それによって、利益額は従業員1人あたり2,000円ほど変わるかもしれません。

また、ベンチャーキャピタルなどの投資会社が、投資先の会社でお金を使い込まれたケースがあると聞きますが、Stenaを使うことで、投資先の会社のコンプライアンスが保たれているか把握できます。

そして、監査法人も今は人手不足のため、こういったシステムを使うことで効率化が進むと考えています。

診断サービスは1人1,000円で、日本全国どの企業でもお使い頂けます。

リアルタイム性の高い月額プランは、1,000人規模の企業がターゲットです。

合計すると、750億円のマーケットを見込んでいます。

ゲームの不正ユーザー検知技術を「経費の健全化」に生かす

最後に、私たちについてお話しします。

私たちは、法政大学のAI研究室の4人から始まったAIセキュリティ寄りのベンチャー企業です。

AIを使ったセキュリティやAIを守るセキュリティ事業を行っています。

我々の強みは、高精度なAI技術力と大規模なデータを解析するインフラ技術力です。

それを示す根拠として、我々はゲームの不正検知も行っており、1,000万ダウンロードを超える大型タイトルにシステムを導入いただき、毎月2TBのデータを扱っています。

さらに45,000人以上の不正ユーザーを検知することに成功しました。

この技術力を活用し、会社経費の健全化を行います。

1年間の経費データから、カンタンに企業の「健康診断」を行う、Stenaです。

応援のほど、よろしくお願いいたします。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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