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AIでアニメ映像を高解像度化!4K/8K時代のクリエイティブを革新する「ラディウス・ファイブ」(ICC FUKUOKA 2020)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2020 AIカタパルトに登壇いただいた、ラディウス・ファイブ 漆原 大介さんのプレゼンテーション動画【AIでアニメ映像を高解像度化!4K/8K時代のクリエイティブを革新する「ラディウス・ファイブ」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポートいただきました。


【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 8B
AI CATAPULT 注目のAIスタートアップが勢揃い
Sponsored by 日本アイ・ビー・エム

(プレゼンター)
漆原 大介
株式会社ラディウス・ファイブ
代表取締役
公式HP | STARTUP DB

早稲田大学卒業後、独立系のベンチャーキャピタルに入社し、IT関連を中心にベンチャー投資やコンサルティングを行う。DeNAに入社後はゲームディレクターとして「怪盗ロワイヤル」の全盛期を支えた後、新規タイトルをプロデュースする。その後、人材系スタートアップの立ち上げに参画して、アプリなどの事業開発を推進。2015年9月に株式会社ラディウス・ファイブを創業、代表取締役に就任。

「ICC FUKUOKA 2020 AIカタパルト」の配信済み記事一覧


漆原 大介さん 皆さんこんにちは。RADIUS5(ラディウス・ファイブ)の漆原と申します。

本日はよろしくお願いいたします。

ディープラーニングでアニメ映像を高解像度化

まずはこちらのアニメをご覧ください。

画面左側は低解像度の映像で、画面右側は弊社のAIによって高解像度化した映像です。

ジャギジャギの荒い映像が綺麗になっているのをお分かりいただけると思います。

これまでの関数を用いた一般的な手法では、品質を落とさず高解像度化しようとすると1.1倍程度が限界でした。

しかし弊社では、ディープラーニングを用い、品質を保ちながら縦4倍×横4倍つまり16倍に高解像度化することが可能です。

例えば過去に制作された全ての映像を、フルHDや4Kへアップコンバートすることができます、

次にこちらの拡大映像をご覧ください。フルHDの映像を8Kに変換しています。

現在、アニメ制作ではフルHDサイズが基本です。弊社のAIを使うと制作フローを変更することなく、ピュアな4Kや8Kの映像を生成することが可能です。

この技術で、過去のコンテンツだけではなく、これから制作するコンテンツにも寄与していきたいと考えています。

4K/8K化の波で、映像の高解像度化が求められている

なぜ我々はこのようなことをしているのでしょうか。

それはテレビなどのデバイスが4K、8K化しているからです。

また、今後は5Gの社会に変わっていきます。通信できるファイルのサイズも大きくなります。

デバイスと通信環境が整えば、高画質なコンテンツが求められる時代になります。

日本では、2019年に販売された薄型テレビに占める4Kの割合が50%を超え、2019年までの合計出荷台数が700万台を超えました。

さらに一部の予測では、2025年には累計販売台数が6,000万台を超え、世帯普及率も90%を超えると言われています。

一方で世界の状況はどうでしょうか。

2019年の時点で、ヨーロッパや北アメリカでは4Kテレビは7,000万台を超える勢いで普及しており、特に中国では2億台に迫る勢いで出荷されています。

このように、デバイスの4K/8Kへの対応は進んできています。

4K/8K対応の課題は、増大するコンテンツ制作コスト

ではコンテンツの制作現場はどうでしょうか。

アニメの制作は、おおまかに次のスライドにあるような工程で行われています。

これが4Kになると、どうでしょうか。

原画制作、動画制作、背景原画、背景美術、ペイント、レンダリングのコストが単純計算で4倍になります。

また、解像度の高い画像を処理するために、スペックの高いマシンも用意しなければならなくなるので、機材コストが大幅に上昇します。

これでは4Kに耐えられるだけの制作体制を作ることは困難です。

さらに8Kになると、この4倍の工程に16倍のコストがかかることになるので、コンテンツの制作は到底不可能です。

もう少し分かりやすくご説明します。

フルHDサイズの映像制作であれば、次のスライド左下のサイズでよかったのですが、4K、さらに8Kになると、ご覧のようにさらに大きなサイズで描かなくてはならなくなります。

これで、AIによるアプローチが最も現実的であることをご理解いただけたでしょうか?

映像をAIで4K/8K化する「AnimeRefiner」をリリース

このアニメ4K/8K化サービスを、2020年2月19日に[AnimeRefiner」という名前でβ版リリースしました。

10タイトル限定で、初期費用無料でアニメの4K化/8K化をさせていただきますので、アニメライツをお持ちの方はせひお声がけください。

さらに、5G社会において確実に到来する4K/8Kの波をとらえるべく、アニメだけではなく実写や映画の高解像度化も行ってまいります。

高解像度化AIは、あらゆる業界の課題を解決する

ここまでで説明した高解像度化技術は、画像や映像の制作に役立つだけではありません。

この高解像度化技術は、我々が開発を進めるディープラーニングを利用したAIツールのプラットフォーム「cre8tiveAI(クリエイティブAI)」における主要技術として、あらゆる業界の課題を解決していきます。

例えば、データを保存するためのエンジンがあります。

出版業界、印刷業界、新聞業界で課題となっている、膨大なフィルムデータや写真データの保存を高品質な状態で行うことができます。

2つ目が、工場用カメラ向けのエンジンです。

弊社の高解像度化AIが搭載されれば、仕分け作業などの特定の用途において、安価なカメラでも高価なものと同等のクオリティを出すことが可能になります。

3つ目が、プリンターで利用できるアプリケーションです。

印刷をする際、解像度の低いデータを、プリンターで高解像度化することができるようになります。

4つ目が、VR用のエンジンです。VR空間の解像度が低いと酔ってしまうので、弊社のエンジンを使って高解像度化していきます。

5つ目が、防犯カメラ用のエンジンです。犯人を捕らえるために、より鮮明な映像を作ることができます。

AIツール群「cre8tiveAI」がクリエイター業務を効率化

弊社がご提供するのは、高解像度化の技術だけではありません。

弊社は、人がクリエイティブになれる世界をつくるために、様々なAIの研究開発を行っている会社です。

▼色を鮮やかにするAIでは、黒潰れや白飛びを補完します。

▼物体を除去し、その背景を推測して生成するAIもあります。

▼こちらは、シーンを変換するAIです。昼を夜にしたり、春を秋に変換したりすることができます。

▼特定の物体だけ切り抜くことができるAIもあります。

▼こちらは、人が画像を見たときに何に注目をするのかを学習させたAIです。重要な情報を残したまま、画像のサイズをよしなに変更することなどができます。

▼こちらは、モノクロ画像に着彩するAIです。

▼元画像の周辺にふさわしい画像を生成するAIです。

▼ピンボケを補正するAIです。

▼写真を線画に変換するAIです。マンガやアニメの制作における活用が期待されています。

▼1枚の画像に写っている物体を認識してレイヤー分けをしつつ、背景を補完してくれるAIです。

▼顔のイラストを生成するAIです。1枚あたり0.1秒で新しいイラストを生成できます。

▼アニメに転生することができるAIです。

▼上半身のイラストを自動で生成するAIです。

▼ピカソやゴッホなどのレジェンドを現代に蘇らせることができるAIです。

▼全身のイラストを生成するAIです。

▼また、AIと人のコラボレーションで全身のイラストを生成するような取り組みも行っています。

このように、様々なAIの開発を行っています。

高い研究開発力を武器に、クリエイティブな世界を創る

弊社は研究開発力の高いベンチャーです。

様々な企業様と提携し、新しい産業をCo-creationしたいと考えていますので、弊社の技術にご興味を持たれた方は是非お声がけください。

現在、cre8tiveAIの他にAPIのご提供も行っています。

今後はAfter Effectsプラグインなどの展開もしていき、様々な形での連携も行っていきたいと考えています。

最後に、経営チームをご紹介します。

我々は、このようにエンタメやクリエイティブに強いメンバーで経営を行っています。

世界目線で事業を創る仲間も募集していますので、ご興味がある方はぜひお声がけください。

人がクリエイティブになれる世界を創る、RADIUS5でした。

ご清聴ありがとうございました。

(終)

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/フローゼ 祥子/道下 千帆/戸田 秀成

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