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「Seem」は、スマホでできる精子セルフチェックで“男女が一緒に取り組む妊活” をサポートする!(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2019 スタートアップ・ダイジェスト(前半)に登壇し、準優勝に輝いたリクルートライフスタイル 入澤諒さんのプレゼンテーション【「Seem」は、スマホでできる精子セルフチェックで“男女が一緒に取り組む妊活” をサポートする!】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うためのエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2019 ゴールド・スポンサーの電通様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2019年2月19日〜21日開催
ICCサミット FUKUOKA 2019
Session 11B
スタートアップ・ダイジェスト – 注目スタートアップを一挙紹介!(前半)
Supported by 電通

(プレゼンター)
入澤 諒
株式会社リクルートライフスタイル
新規事業開発担当
公式HP(Seem)STARTUP DBLinkedInページ

2008年、東京工業大学生命理工学部生命科学科卒業。2011年、同大学工学部建築学科卒業。二級建築士。大学卒業後、フィーチャーフォンやスマートフォン向けのコンテンツプロバイダーに入社。女性向けの体調管理サービスの企画・プロモーションのディレクションや遺伝子検査サービスの立ち上げを担当。一貫して、ヘルスケア領域でのサービス開発に携わる。2014年11月にリクルートライフスタイルに入社し、新規事業開発部門に配属。ヘルスケア領域での新規事業として、スマートフォンを使った精子セルフチェックサービス『Seem(シーム)』を立ち上げ、現在はSeem事業全体の戦略策定からUXの検討、プロダクト開発までを担当する。

「ICC FUKUOKA 2019 スタートアップ・ダイジェスト」の配信済み記事一覧


入澤 諒氏 皆さんおはようございます。リクルートライフスタイル「Seem」の入澤です。

このICCでは朝一番の出番が多いのですが、朝から精子の話をすることに私は慣れてきました。

皆さんにも頑張ってついてきていただければと思います。

本日は自宅で精子のセルフチェックができる「Seem」というサービスをご紹介いたします。

男性の精子濃度と運動率をスマホで手軽に測定「Seem」

Seemは、専用のキットとスマホのアプリで、精子の濃度と運動率を測定することが出来るサービスです。

使い方は簡単です。

まずアプリをダウンロードしていただきます。

キットの中に、この(スライド)右側のような顕微鏡のレンズが入っています。

同梱のカップに精液を全て採取していただき、顕微鏡レンズに一滴乗せます。

レンズに乗せると、精液が表面張力によりカバーの内側に広がっていきます。

あとは精液を乗せたレンズをスマートフォンのフロントカメラにセットし、スマホの上から照明を当てていただきます。

そうすると、次のような動画がiPhoneで撮影できます。

この精液の動画を自動で解析し、精子の濃度と運動率を測定します。

その場で1、2分待つだけで、上記のような測定結果を得ることが出来ます。

女性だけでなく、男性の行動変化も後押し

精子の濃度と運動率はWHO(世界保健機関)がそれぞれの下限を定めており、これを下回っている場合、男性側の要因で妊娠が難しいということが分かっています。

▶︎参照:「ヒト精液検査と手技」(WHOラボマニュアル 5版翻訳)、高度生殖医療技術研究所(PDF)

Seemでは、その下限値と自分の数値とを比較できるので、この後の男性側の行動を変化させることに対して、強い後押しとなり得ます。

ところで、なぜ私がリクルートでこのサービスを開発したかと言うと「妊活は男女二人で取り組むもの」という新しい文化を創りたいと思ったからです。

6組に1組というこの数字、何の数字かお分かりになる方いらっしゃいますでしょうか。

これは「実際に不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の割合」です。

▶参照:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」第ⅱ部 夫婦調査の結果概要

皆さんの印象よりも多いのではないでしょうか。

このように多くの方が実際に悩んでいる不妊ですが、検査や治療は女性側が主体となって行われることが多数となります。

「不妊は女性側の問題なのではないか」という誤解や、「自分は大丈夫」という根拠のない自信をお持ちの男性が意外と多いのが実情です。

ほとんどの男性は何も行動を起こしていません。

しかし実際は、不妊の原因の半分は男性側にあることがWHOの報告からも明らかになっています。

▶︎参照:不妊の原因の半分は、実は男性にあった!? 「男性不妊」って何?(Seemラボ)

妊活・不妊治療の負担をなくし、流れを変える

現在の妊活・不妊治療の流れは、次のようになっています。

はじめは、女性が自宅で基礎体温や排卵日を調べる自己流妊活からスタートします。

だいたいこの取り組みを1年ほど続けるケースが多いようです。

それでも妊娠できない場合、女性側が婦人科でタイミングを調べてもらう、タイミング法の段階に進みます。

こちらはだいたい半年くらい挑戦します。

それでも妊娠できない場合、人工授精という次のステップに進みますが、ここでようやく男性側が病院で検査を受けます。

このタイミングで、実は男性側に原因があったと判明するケースが少なくありません。

この後に続く、体外受精や顕微授精といった高度な治療は、男性側の精子の状態が悪いと必ず必要となります。

このように男性側の参加が遅れてしまっていることで、貴重な時間とお金が無駄になってしまっているのが現状なのです。

次に、Seemが目指す妊活・不妊治療の流れです。

女性側が自己流妊活をスタートするタイミングで男性側にも、セルフチェックをしていただきたいと考えています。

セルフチェックの結果でもし問題があれば、医療機関で精密検査を受診したり、状態がすごく悪い場合は男性不妊専門の不妊治療の施設で診ていただくことも可能です。

そうすると男性は適切な治療にすぐにアクセスできるのはもちろんのこと、治療のステージを下げることも可能になります。

つまり、より負担の少ない治療で妊娠できる可能性が生まれるということです。

はじめに男性側が行動を起こすことで、妊活・不妊治療全体の流れを変えることができるのではないかと思っています。

Seemがきっかけの不妊の早期発見で生まれた、新しい命

このSeemの開発段階で社内テストを行ったところ、精子がいない男性が見つかりました。

これが実際の精子の動画ですが、一匹も精子がいないという状態でした。

この男性は妊活を始めて2ヶ月目でした。

すぐに不妊治療専門の医療機関を受診してもらったところ、先天的な無精子症ということが判明しました。

幸いこの男性は精巣から直接精子を回収できることが分かりましたので、妊活の初期から最も適切な治療を始めることが出来ました。

その結果、Seemを利用してから半年後に奥様が妊娠され、無事に新しい命が誕生しました。

男性側が最初にSeemを使ったことで、妊活・不妊治療全体にかかる時間と負担を大きく減らすことに成功したのです。

上記のスライドは、Seemを使って下さった方のアンケート調査結果です。

「Seemの利用後、受診した」という方が3割以上に上っています。

たとえ測定の結果が悪くなくても、Seemを使うこと自体が、男性側の妊活の第一歩となりますので、それをきっかけに妊活の話題が増えたり、妊活に協力的になったりといったようなポジティブな変化が多くみられています。

新しい妊活文化の実現に向けた、大きな手応え

このように「男性側の行動変化を実現できる」点を専門家の方も非常に歓迎して下さっており、日本生殖医学会からもSeemが実現する新しい文化に大きくご期待いただいております。

▶︎参照:『日本生殖医学会理事長と男性不妊治療の第一人者によるスペシャル対談!』

このような後押しもあり、Seemをサービス開始して2年強で、「妊活は男女二人で取り組むもの」という新しい文化を実際に創り出せるのではないか、と手応えを感じ始めています。

最近ではドラッグストアでの取り扱いも伸びており、Seemの導入をきっかけとして、男女の妊活コーナーをご展開いただける企業様も徐々に増え始めています。

EC等の販売も順調に推移しており、2016年後半のサービス開始から、毎年300%前後の成長を続けることが出来ております。

「男女二人で取り組む妊活」を、日本から世界へ!

日本では今、少子化が大きな問題で、国内の年間出生数は100万人を下回っています。

しかし実際に子どもを望んでいるカップルは日本に600万組いるとされています。

その全ての男性にSeemを利用いただき、妊活の初期に行動を起こしてもらいたいと思っています。

そうすることで、私の個人的な試算では、日本の出生数が年間1万人増えるのではないかと考えています。

現在100万人を下回っている中の1万人になりますので、新しい人口が1万人増える、出生数が1%増えるというのは、非常に可能性が感じられます。

また、日本は少子化や不妊治療における先進国となっています。

今後は「男女二人で取り組んでいく」という新しい妊活の文化を、日本から世界へ発信していきたいと考えています。

ご清聴いただきありがとうございました。

(終)

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/花本 夏貴/尾形 佳靖/戸田 秀成/chiholic

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